昔読んだ漫画を振り返るのは、読んだ小説を思い出すより楽しいことに気づきはじめた。私にとっては小説よりも漫画から感じ取ることの方が多いようだ。面白いと思っていた漫画が映画化されるとちょっと違っていい場合もあれば、原作に引きずられすぎてガッカリなんてこともよくある。映画を観る前に口コミを確認すると、大抵原作との比較をして劣っているなんてのもよく見る。
映画も賞を獲ったり一時期かなり話題となった「海街diary」私はたぶん映画からこの作品に興味を持った。CMで流れていた広瀬すずさんのサッカーシーンが懐かしい。そして彼女が演じていた少女の名前もすずちゃんなところに、こんなにぴったりな配役あるかとちょっと感動した。
映画は時間の制約もあってかかなりスピーディーに物語が展開される。漫画を読んでいると、そこは省略なのかとちょっぴり残念な気持ちにもなったりする。ただ4姉妹が生活する鎌倉の四季折々の自然の豊かさだったり、海辺での涼しげな感じは実写映画ならではだと。
原作の方は9巻までで完結している。こっから先すずはどう成長するのかと、もやもやした気持ちが残ったのを覚えている。数年前に読み終えているのでおぼろげな記憶ではあるが、彼女はこれからどうなるのか楽しみぐらいで終わってしまうのもそれはそれでありなのかもしれない。
とにかくちょっと複雑な家族の形を、優しく、面白く描いている作品だと思う。映画にしろ、漫画にしろ、鎌倉観光したくなるのは間違いない。