雑記帳改めただの雑記だよ

起き抜けに水道水を飲んでいたのに、ミネラルウォーターの美味さに最近あらためて気づかされ、飲料としての水道水から離れている忘れっぽい若者が、ナチュラルにアノニマスに墨を磨る行為の良さを忘れないように…

じわじわ怖い 押見修造作品

 新しく漫画を買い始めるときはジャケ買いが多い。当たり前のことな気もするが、本だったら数ページ読んでみて合わなそうならばわざわざ買うことはない。ただごくまれにあるなぜか漫画にビニールが掛かっていないお店を除けば、ビニールがかけられている単行本の漫画を買うときは、表紙のフィーリングと帯の言葉に頼ることが多い。勿論有名作家さんならば名前で買ってみることもある。

 今回紹介したい「血の轍」を購入したときは、作者に惹かれたのが大きい。絶対面白くないわけがないと、確か2巻まとめて買った。そしてその日のうちに読み終わり、次の日また2巻買った気がする。

 押見修造先生の作品との出会いは、忘れもしないが、恥ずかしながらBOOKOFFだった。私が足繁く通い詰めていたお店はもう閉店してしまったが、あの店の品揃えは半端なかった。大抵の漫画が全巻揃っていた。コソコソと学校帰りに寄ったのが懐かしい。

あの頃は携帯で漫画を読むなんてのは想像できなかったから、小遣いはほぼあそこで使い切っていた。

 

  見て分かる通り少年マガジンに連載されていた作品だ。少年コミックコーナーに陳列されていたのだが、他の作品とはどこか毛色が違った。どちらかというとピュアで、スポコン熱血漫画好きだった私は、どこか読み始めるのが怖くてなかなか手を出さずにいた。ただマガジンがジャンプより好きだったのもあり、大抵のマガジンコミックスを読み終えたのち、もの凄く暇だった時に恐る恐る読んだ。表紙で女の子がクソムシなんて言ってる漫画コワすぎるやろという変な先入観はすぐに消えた。そしてページをめくるのが止まらなかった。大げさかもしれないが多分ハマりすぎてその日のうちに読み切ってしまった気もする。

惡の華

惡の華

  • 発売日: 2020/02/04
  • メディア: Prime Video
 

  最近映画も公開されていた。本当にファンなのかと疑われても仕方ないが、まだ観れていない。楽しみに取っておいてるといったらウソになる、プライム会員無料になるのを待っているのが正直なところだ。玉城さんが不思議な女の子を演じているのもかなり興味が湧く。撮影場所となったところも知っている場所が多いだけにかなり気になっている。

 だいぶ前置きが長くなってしまったが、本題に戻る。

 

血の轍(1) (ビッグコミックス)

血の轍(1) (ビッグコミックス)

 

 テーマは毒親だ。息子を愛しすぎているいや、自分だけのものでいて欲しい母親とそんな母親に違和感を感じている息子の関係が主軸として描かれている。一見すると仲が普通よりいいぐらいに見える関係だが、実は深くドロドロとしている。題名に「血」が入っているのが、読み始めるとなぜかしっくりくる。

 紹介をしといてなんだが、私は5巻を読んだところで胸に訴えてくるものが強すぎて、もう読み進められなくなってしまった。9巻まで発売されているので、時間があったらまた触れてみたいとは思うが、あの時は読み進めるのがきつくなってしまった。私の場合、舞台となっている場所を知っているからかもしれないが、それだけドギツイものを感じさせられた。

 ひりひりする漫画という言い方が正しいかは分からないが、間違いなく読み応えがある。積極的に先を知りたいとは思えない怖さがあるけど、先には進みたい。何度読み返しても私にとっては重い内容だった。

 この作品もいずれ映画、ドラマ化が期待される。私のつたない筆力ではどうも魅力が伝えられていないが、ぜひヒンヤリとした気持ちになりたいときにオススメしたい。