雑記帳改めただの雑記だよ

起き抜けに水道水を飲んでいたのに、ミネラルウォーターの美味さに最近あらためて気づかされ、飲料としての水道水から離れている忘れっぽい若者が、ナチュラルにアノニマスに墨を磨る行為の良さを忘れないように…

日本は世界と比較したら平等な国なのか

 

  タイトルに引かれて、立ち止まりながら2週間かけて読んだ。読んでからAmazonのレビューを確認するとそれなりに高評価だ。私は要約が得意ではないし、タイトルを検索すれば○○要約したというブログがいくらでもヒットする。書評だったり要約が得意なブロガーに役割は任せるとして(それをしても私のblogが検索される可能性はゼロに近い)、そもそもこうして本を読んだ後に知り合いに紹介する前に、ネットで読んだ感想を伝えるという行為につなげタイトルを検索して他のブロガーさんの記事を見てしまうというのが比較そのものだし、多くの読者をもつ一部のブロガーのことを羨ましいと感じてしまう原因なのかもしれない。

 生きている限りあらゆる場面で格差を感じるのが今の世の中であるし、ネット環境を整えて、あらゆるものを検索し、また常にネットに接続しながら生きている私は生まれた時には信じられないほど快適な暮らしをしているといえる。それによって息苦しいと感じることもあまりない。

 少し前に上級国民というワードが流行したり、よく売れたこととタイトルしか知らず内容は分からない、「育ちがいい人」だけが知っていることというマナー本が流行っていたり本書で繰り返し出てくる社会階層だったり、他人にどう思われているかを気にする機会は増えているように思う。皆がお行儀よく過ごせるような社会であれば面白味は欠けるが、安全で穏やかに幸せに暮らせるのかもしれない。

 本書では多くのグラフや図表が論を助けるために用いられているが、どれでも日本は世界で最も平等社会な国の一つで、私の様に深く考えられない人間はそこをみて幸せになりやすい環境がある国だと思った。ただその感じ方はどう考えてもメディアで取り上げられている声とは違うものだ。

 今の世の中1%の富裕層で株高の恩恵を受けていないという人は想像できない。個人の預貯金も全体としてみれば増えているという報道もある。一方で、金銭的に苦しいという人は増えるばかりだ。皆が明日は我が身かもしれないという、防衛意識が高まり、他人を信用できず敵のように見なすことが増えれば心はすり減るばかりなのは誰にでもわかる。

 「金持ち」だって幸せになれないということも最近よく言われていることで、新しさはそこまで感じないが、本書で紹介される「金持ち」の例はなかなか面白かった。また各章に取り入れられている挿絵も笑かしてくる。

 他者を想像することが大切というのは口では皆が言うが、私を含め行動が伴っていない人は多い。みてくれをなす人は目に入るものが大きな影響を及ぼす現代、増えていっているのは間違いない。心のつながりを大切に生きねばと。