420,480hour

1日8時間寝るとして・・・・・・・・

〆切本1,2 左右社

今週のお題「わたしの自由研究」

お題と直接関係無さそうだが、ちょうど読了した本の内容がお題に関連している気がしたので書いてみたい。夏休みの課題には提出日というものが決まっている。小学生だったら何日、中学生以降は各教科の初めの授業の時といったところだろうか。現代を感じた出来事が最近あった。メルカリにて私が出品している本を子供の読書感想文に使いたいので出来るだけ早く発送していただけないかという質問だった。勿論、私が出品した本を買い取っていただけることはうれしいことなので、すぐに発送した。おそらく夏休み最後の土日に取り組む予定だったのだろう。無事に完成していることを勝手に祈らせてもらった。長らく家のなかで眠っていたものが他人の生活に役立っていると思うとなんだかうれしい。ものを交換するという根源的な何かを取引にて感じられたうれしい出来事だった。キャッシュレス決済が流行りつつあるが、どうしても交換しているという気持ちが薄れてしまう。

私自身、〆切というものを年を重ねるにつれてテキトーに考えるようになってしまっている典型的なクズなぐず男だ。段取りをうまく調整できず、行き当たりばったりになりつつある。この本は素晴らしい仕事をしている作家さんがいかに〆切に付きまとわれた人生を送っているか触れることの出来るなかなか珍しい本だ。代表的な文豪から、現代小説家まで、あらゆる方々の苦悩やら、面白エピソードが詰まっている。〆切があるお陰で、私はいつも楽しく読書が出来るのかと締め切りに感謝したくなる。

作家さんと編集者の手紙のやり取りなんかも載っていて、すぐにでも、さぼるときに真似したくなる言い訳の数々がたくさん載っている。私のようなさぼり症の人はひょっとすると読むべきではないかもしれないが、のめりこんでしまった。かといって読んだ後に残るものはみんないやいや仕事して面白いモノを作っているんだなーというバカみたいな感想だけだ。一方締切がこの世からなくなってしまえば、私が好きな読書もなくなってしまうのだろうなとも思った。

結局のところ期日が決まっているものは、とにかく早めに始めるに限るというのが私なりの〆切についての結論だ。私が出せるアウトプットの質だの量だのはたかが知れている。後回しにするというのは、自分に少しでも期待できる能力を持つ人が出来る特権なわけで、凡人はなるだけ早く動き出すしかない。それが精神的なゆとりを生む。

おそらく〆切の課題がそこにある時点で、私が出来ることは決まっていると考えると楽だ。いいモノを生み出そうと思うと時間をかけたくなるが、早くやることに勝るものはない。よく言うメールの返信が速い人ほど仕事が出来るというのも正しいのだろう。

面倒なことは先に片付ける。これを徹底すれば不可能なことなんてない気がしてくる。

文豪たちの悪口本というのも気になっている。ネットへの書き込みなどできない時代の文豪たちの言葉は不思議と重みがある気がする。